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パーラーキャビネット

イギリス

マホガニー材

1880年頃

横幅：154cm　奥行：53cm　高さ：255cm(天板高107.5cm)

存在感抜群の、パーラーキャビネットです。
パーラーとは、応接室のことで、18世紀19世紀頃には、パーラールームがあることが社会的地位の証拠でもあったとか。
そうした豪華なお部屋の飾り的意味合いが強く、実用部分としては、飾り棚やグラス類などが少し収納できるくらいになることが多いです。
その代わりに、華やかなシルエットと装飾、ミラーも多用されて、豪華で繊細なデザインです。
ヴィクトリアン期にはマホガニー材で流麗なもの、エドワーディアン期にはローズウッド材ですっきりとしたデザインのものが多く見られます。
エンパイアキャビネットなどとも呼ばれています。
パーラーキャビネット自体が珍しいのですが、その中でも納得のデザインと状態のお品となると、なかなか買い付けできないお品の一つです。
でも不思議と出会える時は、連続して出会える時もあり、当店としてもご縁で買い付けしているんだなと思うところです。

ビクトリアンのパーラーキャビネットは、同じマホガニー材でも仕上げ色はそれぞれで、黒に近いような赤黒いものから、このお品のように、マホガニー材としては明るめと言える仕上げ色のものもあります。
比較的横幅は広めと言えるお品になります。
上部分が扉になっているところが、一つの大きな特徴と言えます。
グラス類などを収納しても映えそうなので、この部分が収納になったものはなるべく買い付けるようにしていますが、なかなか見つかりません。
この扉内は、中段の棚だけでなく、その間に非常に奥行きの狭い棚状の部分があります。
これが何に使われていたのかは、推測でしかわかりませんが、なるべくお皿を垂直に立てたかったのかなと思います。
豪華さと味わい深さのある扉内クロスは買い付け時のままでのご紹介です。

土台部分は、前面中央が前に膨らんだような立体感のあるデザインです。
その中央部分の木扉部分は、お花などの美しい彫刻、彫刻部分を引き立てるような枠部分や、下の中央にだけ網状の彫刻が施されているなど、デザインセンスのすばらしさも魅力です。
各部に使われた材も少し厚みのあるものが使われ、大きめのサイズ感と繊細なながらも安心感があります。
これだけの素晴らしいお品を作れるのは、きっと当時は有名な高級キャビネットメーカーだったのではないかと思います。
下左右のガラスにも面取りが施されていて、高級感がありますね。
素晴らしい彫刻やデザインは、私のつたない文章よりも、たくさん掲載しておりますので、お写真でご確認下さいね。
所々に少しのカケ、天板と下なたにニスハゲ、ミラーに腐食と曇りがありますのでお写真でご確認ください。

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お手入れはお品のぐらつきがないか、引き出しや扉の開閉チェックなど実用部分が中心となります。
お掃除やワックスがけ、足裏のフェルトの貼り付けなども行わせていただいております。
記載のダメージに関しましては特別に手を加えることはなく、外観としてはお写真のままでのお渡しとお考え下さい。
棚板の増設、座面の張り替えなど、ご要望がございましたら事前にお問い合わせください。

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