東京・丸善(株)が、創業記念品として製作し、販売した「漱石の愛用したオノト」万年筆の、完全手造り復刻品を出品いたします。エボナイト丸棒から「酒井栄助」師が削り出したペン胴、酒井式インク吸入装置が組み込まれたペン軸を使用し、「兜木銀次郎」師製作のペン先が差し込まれている。この手造り万年筆は、平成の初めの年代に地方都市のデパート・文具コーナーで購入したものである。私の住む地方都市(県)には、当時丸善の店舗がなく、わずかデパートの文具売り場に「東京・丸善コーナー」が設置されているだけでした。そのコーナーでこの手造り万年筆を購入したのですが、桐の箱の中には、丸善による「手造り万年筆のしおり」が入っていました。購入した時期から判断すると、丸善創業120(?)周年を記念して発売した万年筆と推定しています。{丸善は、近年に「創立１５０周年」記念事業を展開したようなので、私の購入時期は120周年程度か)。酒井・兜木さんなどによる丸善の手造り万年筆は、何回か発売されたようです。似たような手造り万年筆には、クリップがつけられたものもあるようですが、私の購入した二本(細・中太 : 中太の方がこの出品、細めの軸の万年筆は別に出品しています)には、金属のクリップは付いていませんでした。丸善が発行した添付書面(説明書)一枚は、長い間保管していたのですが、今は紛失してしまい、添付できません。桐製の箱には長期保管に伴なう擦れ傷がついていますが、破損はありません。

（2022年 3月 3日 11時 44分 追加）
試し書き用に、モンブランのシューズ型ボトルインク (Nr.39100, 黒,52mL )・中古品を添付いたします。購入後、試し書き程度に使用してみましたが、その後長い間使用せず保管してきました。ボトルの形は、有名な菱形に見える丸みを帯びた瓶ではなく、その次に発売されたデザインに相当し、角ばったデザインです。靴のデザインからデフォルメされた現行のインクボトルの原型となったドイツ製の瓶( 画像 10 )で、現行のモデルに比べればシューズの面影を留めています。