第15回配本　第1巻　先史・殷・周

巻頭鼎談

古代中国の出土品をめぐって　白川静・岡村秀典・高濱秀 

東洋・美の巡歴15　人間社会の約束から生まれた古代美術　平山郁夫

東洋美術細見　禹の九鼎　小南一郎

【内容一部紹介】

（白川静）立命館大学名誉教授・古代中国文字

…まあ、 神話時代からのいろいろな文化が、 それぞれの時代に、それぞれの造形で表現されておるわけですからね。 そういう精神史的な世界がわからんと、古い時代の出土品、 美術品は理解しにくいところがあると思います。

(平山郁夫)日本画家

…美術品というのは、社会現象のエッセンス です。自分たちの文化をバックボーンに、他と交流して新しいエネルギーを生み出す中国 の懐の深さが、優れた民族性の蓄積の証として、これらの美術品を私たちに残してくれているのです。

(小南一郎） 京都大学人文科学研究所教授

周王朝が持っていたとされる禹の九鼎が、 その後、どのようになったかについては、断片的なさまざまな 伝説が遺されている。 一般的な伝説では、この鼎は周王朝が亡んだあと、そのあとを継いだ秦王朝には伝えられなかったとされた。 後漢時代の画像石には、 水中に沈んだ九器の一つを始皇帝が釣り上げようとして失敗した様子を描いたとされる昇鼎図がいくつも遺されているのである。 唐の則天武后は、新しく九鼎を作っており、宋時代にも九鼎があったとされる。 宋時代、 蘇州で洪水があったとき、それを鎮めるため、 九鼎の うち、その地方に対応する鼎が派遣されようとしたというから、 鼎が特定の土地と結びつき、その地の土地神を鎮める機能を持つという観念は、当時なお伝えら れていたのである。

【小学館創立75周年記念出版　世界美術大全集　東洋編 全17巻】シリーズ全体の説明

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函入。画像のものがすべてです。

外観は通常保管によるスレ、天部にしみがある程度、カラー写真図版良好、本文はきれいです。

書込み・線引無し、問題なくお読みいただけると思います。（見落としはご容赦ください）

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